本記事は医師監修の下執筆されております。
GLP-1ダイエットはなぜ注射?理由は?「痛そうで怖い」に対する答え
2020.03.26
私の知り合いに「注射器で血を抜かれるのが好きだ」という献血マニアがいます。
彼がいうには、注射器が自分の身体にチクッとする感覚がたまらないそうなのですが、おそらくほとんどの人は注射されるの苦手ですよね。私も苦手です。
GLP1ダイエットも自己注射をするので、「痛そう」「お注射怖い」などと不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そんな方がいたら私は「全然痛くないですよ!」と声を大にして伝えたいです。
というわけで今回はGLP-1ダイエットと注射についてのお話です。
結論:GLP-1注射はほとんど痛くありません
勘違いしている方も多いですが、GLP-1注射で使われている注射針は一般の注射器と違ってとっても細いので痛みはほとんどありません。
当院で利用しているビクトーザ(リラグルチド)ですと、針の太さは約0.23mm、髪の毛ほどの細さです。
強い痛みを感じるようなら使用方法が誤っている可能性があるので早めに相談をしたほうがいいです。
目次
GLP-1ダイエットが注射である理由
GLP-1は元々小腸から分泌される生理的ホルモンなので、薬剤も小腸に届けてあげる必要があります。
しかし、GLP-1製剤を口から摂取すると、胃酸などでアミノ酸に分解されてしまうのでお薬としての効果が失われてしまいます。
なので、GLP-1を小腸に届けるには注射による摂取しか方法がない、とされていました。
これがGLP-1ダイエットが注射である理由です。
経口薬のGLP-1製剤も近日発売されるらしい
商品名は経口セマグルチド(リベルサス)。
SNACと呼ばれる吸収促進剤が 酸やペプシンの分解から薬剤を保護し、GLP-1を効率的に吸収してくれるようです。
すでに多くの臨床試験データが公表されており、薬剤としての効果もビクトーザ(リラグルチド)にも劣らないという結果もあります(PIONEER4試験)。
すでに臨床試験第三相試験まで終えているので、あとは厚生労働省への承認申請や審査を残すのみです。
本当かどうかはわかりませんが、噂では2020年中に発売される予定だと言われています。
新薬が出てもしばらくは様子見した方がいい?
経口摂取タイプのGLP-1製剤は薬剤としては非常に画期的です。
ただ、商品化して販売されてもすぐには手を出さず少し慎重になった方がいいかもしれませんね。
効果はビクトーザにも劣らない(非劣性)が見られるということでしたが、この経口薬もあくまで2型糖尿病患者用のおくすりです。
一般の方への投与については、より論文や臨床試験データを集めて慎重になった方がいいというのが個人的な意見です。
新しい情報が入れば当サイトで情報を更新いたしますので、ぜひ今後ともよろしくお願いいたします。
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