本記事は医師監修の下執筆されております。
内臓脂肪が増えてメタボになるほど食欲を抑えられなくなる理由
2020.08.31
「食べ過ぎるとカラダにどんどん脂肪が蓄積して太る」というのは、誰もが知る事実です。
では、「カラダの脂肪が増えると、食欲を抑えにくくなる」という事実はご存知でしょうか?
本記事では、人を太らせる脂肪細胞や、脂肪が食欲を増進させるメカニズムについてわかりやすく説明していきます。
基本をおさらい!カラダの脂肪
人間のカラダにつく脂肪は3種類、「皮下脂肪」、「内臓脂肪」そして、「異所性脂肪」です。
カラダにつく3種類の脂肪
- 皮下脂肪
- 内臓脂肪
- 異所性脂肪
皮下脂肪は文字通り、皮ふの下についた脂肪です。体温を保つ断熱効果を果たし、エネルギー源にもなります。
内臓脂肪はお腹周りの臓器につく脂肪で男性に多く見られます。メタボというやつです。
異所性脂肪はその他の部位につく脂肪の総称です。
それぞれの脂肪の効率的な落とし方は以下で詳細を解説していますのでご興味あればどうぞ。
目次
内臓脂肪がたまると食欲が抑えられなくなる?!
レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、満腹中枢に作用し食欲を抑える効果があります。
私たちが正常に食欲を保っていられるのはこのレプチンのおかげでもあります。
レプチンは食事を始めて、ある程度カラダにエネルギーが溜まってきたら分泌されます。
食事でエネルギーをある程度確保したら「もうごはんたべなくて大丈夫だよー」と脳に働きかけるわけます。
このレプチンの働きのおかげで私たちはごはんを適量食べれば満足できるカラダになっています。
しかし、内臓脂肪がたまるとレプチンが正常に働かなくなります。
レプチンが正常に働かないということは、食欲も正常に抑えられないということ。
つまり、食べすぎで太る可能性が高まるのです。
脳
ん?でもさ!レプチンが脂肪細胞から分泌されるホルモンなら、太れば太るほど沢山分泌されるんじゃないの?
と思った人もいるかもしれませんが、実は肥満になればなるほど相対的にレプチンの分泌が増えてもうまく作用しなくなる少なくなるということがわかっています。
これをレプチン抵抗性といい、いくつかの仮説はあるもののはっきりとした原因はまだわかっていません。
太れば太るほど太りやすくなる負のスパイラル
内臓脂肪が増えれば増えるほどレプチンが機能しなくなるので、食欲もどんどん抑えられなくなります。
結果どうしようもなく太ってしまう、悪夢の肥満スパイラルが起きます。
肥満スパイラルの仕組み
- 内臓脂肪が増えてメタボになる
- レプチンが効かなくなり食欲アップ
- 食べすぎが増える
- とても太る
- ①に戻る
メタボな人ほど食欲を抑えられず、モリモリごはんを食べてしまう傾向があるので、この負のスパイラルの抜けだすのは容易ではありません。
レプチンを正常化させる方法
カラダの中の脂肪、とくに内臓脂肪が増えすぎてしまうとレプチンの作用は弱まります。レプチンの食欲抑制作用を少しでも正常化させるためには以下のような対処法があります。
①食事は時間をかけてゆっくり
②褐色脂肪細胞の活性化
③内臓脂肪そのものを減らす
ちなみに過激なダイエットはNGです。
短期間で体重を落とす方法は、リバウンドすることも多いからです。
過激なダイエットはレプチンの分泌を減らすことにも結び付きますので気を付けましょう。
自分が太りやすい体質かどうか知りたい?
最近お腹周りにお肉がついてきたという方は今からでも全く遅くないので、内臓脂肪を減らす努力をしてみましょう。
もし自分がどのくらい太りやすいのかしりたい方がいたらぜひ以下の記事もご覧ください。人が太る仕組みや太りやすさはどこで決まるかをわかりやすく解説しています。
本記事のまとめ
- 内臓脂肪はお腹周りにつく脂肪
- レプチンには食欲を抑える効果がある
- 内臓脂肪の増加はレプチンの機能低下を招く
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