本記事は医師監修の下執筆されております。
脳を騙して痩せるお得なダイエット方法
2020.09.15
人の行動、試行、感情はすべて脳が決めています。
食欲もそう。食欲の正体は『脳にエネルギーが足りてないので、至急なにか食べてください』という脳からの命令です。
なので、脳自体をうまく騙すことで食欲を抑えることができます。
カラダが満腹感をかんじていなくとも、脳を満足させれば食べすぎは防げます。
この記事では脳科学的アプローチで、食欲を減らしてダイエットを成功させる方法について解説します。
目次
痩せたい!と考えすぎるのは脳の性質上よくない
ダイエットを始めると必ず「1カ月で3キロ痩せる!」と目標を立てて意気込む人もおおいですが、実は脳の性質上『痩せたい!』と考えすぎるのはあまりよろしくありません。
実は人間の脳というのは『楽をしたい!』『エネルギーはなるべく温存したい!』『気持ちいいこと大好き!』という根っからの快楽主義者なので、痩せることを意識しすぎると、
脳
え?痩せるの?体重へるじゃん!え?これ大丈夫?死ぬ?いっぱい食べないとーー!!
と逆に食欲を刺激してしまうことになりかねません。
『体重減少=生命の危機』と脳がとらえると、カラダを元の状態に戻そうとする機能(ホメオスタシス)が作用し、効率的にやせることが難しくなるのです。
痩せたい時は1カ月1キロ減くらいがベストです。
さらに脳はネガティブな考えを嫌うので、『痩せる(体重を落とす)』ではなく『食べすぎで不摂生な食習慣を健康的ものに変えてカラダを整える』というポジティブな考え方に変えてみましょう。
そんなことで効果あるの?と思うかもしれませんが、前向きな考え方や言葉のパワーというのは実はすさまじく、メンタルトレーニングの分野でも活躍しているので騙されたと思ってぜひやってみてください。
大事なのは「ダイエットは楽しい!という認識に書き換えていく」ことです。
『痩せる』や『体重を落とす』は実は脳からしたらネガティブな言葉。脳を騙すには『食べすぎを無くして食生活を整えることでカラダを大事にする』と前向きな言葉を使いましょう。
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快楽物質を抑えて脳の暴飲暴食を防ぐ
甘いケーキや揚げ物を食べると幸せな気分になって食欲にスイッチが入る事がありますよね?
あれ実は脳の中にある「報酬を得よう」とする作用が強まることが原因です。
甘い物を食べると満腹感が得られるだけでなく、ストレスが軽減されたり、心地いい気分になったりとプラスアルファの効果が得られます。
すると快楽主義の脳は、満腹感以外の報酬を求め、
脳
なにこれー!めっちゃ気分あがるー!もっと頂戴ー!!
と調子づいて食欲旺盛になるのです。
甘い物以外でいえばアルコールなんかもわかりやすい例ですね。
お酒を飲むと食事量が平均7%程度上昇するといわれています。
この快楽物質を抑制するのが「セロトニン」です。
セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、トリプトファンという必須アミノ酸によって生成されます。
トリプトファンの含まれる食材には豆腐、納豆、みそなどの大豆製品のほか、牛乳、チーズ、ヨーグルトといった乳製品、ごま、ピーナッツ、バナナや卵などがあるので、それらをバランスよく摂取することで食べすぎを抑制できるかもしれません。
セロトニンが増えると満腹中枢が機能し、食欲をコントロールしやすくなるだけでなく、心身のバランスも整います。
人が満腹を感じるのは実はカロリーではなく質量
オランダのヴァーヘニンゲン大学の研究チームによると、人間が満腹感を感じるのはカロリーの多さではなく、濃さにあるということを発見しました。
「人が満腹感を決めるのはカロリーではなく濃度」というこの現象は満腹の幻覚(Phantom fulness)などと呼ばれています。
同じカロリーならスープよりもあんかけ、ジュースよりもスムージー、ふわふわのパンケーキよりもニューヨークチーズケーキを食べた方が満腹感を感じやすくなります。
ちなみに使っている食器を少し重くすることでも脳は「重量のあるずっしりしたものを食べている」錯覚して満腹感をかんじやすくなるので、ぜひ試してみてください。
人の満腹感を左右するのはカロリーではないと覚えておこう。味の濃さや食べ物の質量は人の満腹感に大きな影響を与えます。
「よく噛んでゆっくり食べる」だけで満腹になる
少ない食事量であっても、とにかく「よく噛む」ことを意識すれば満腹は訪れます。
よく噛むことで早く満腹感を得られるのは、「食べ物がしっかり分解されるから」です。
口内で食べ物が細かく分解され、糖になると満腹中枢が刺激されます。
満腹中枢が働くには、食事開始から20分以上かかりますので、早食いをするより、よく噛んでじっくり食事をするほうが、少量で満足できるのです。
フレンチのコース料理なんかは大した量を食べてないのに満腹感を感じますよね?あれと同じです。
現代人はやわらかい物ばかり食べるので噛む回数が減り、知らない間に早食いになっていることもあるので、興味がある方は以下の記事もご覧ください。
ガムを噛むだけでも満腹感を感じる事ができるのでどうしても空腹を我慢できない時におすすめ。その場合は人工甘味料や着色料、保存料を使っていない天然由来のナチュラルガムを選びましょう。
ニセモノの食欲の抑え方
ご飯を食べたばかりなのに、美味しそうな食べ物を見たり、思い浮かべた時に食欲がわいてくることがありますよね?
その時に感じる空腹感(のようなもの)はニセモノの空腹です。
脳にとって『美味しい』はご褒美以外なにものでもないので、美味しそうな食べ物を見たり、嗅いだり、想像したりすると、
脳
これ食べると幸せな気分になるから、お腹は満腹だけど空腹ってことにしちゃえ!
と偽物の空腹感を生み出してしまうのです。
この空腹感に騙されて食事をすると、エネルギーを過剰に摂取してしまうためブクブク太りだします。
最低でも食後5~6時間は間隔をあけるようにし、それ以前に感じる食欲はすべてウソだと思うようにしましょう。
ニセモノの空腹に騙されず、毎日12時間~16時間の空腹時間をつくることでオートファジーという自食作用が働くようになります。オートファジーにはカラダの老廃物を無くし、細胞や組織機能を活性化させるなど素晴らしい効果が期待されます。
ダイエットと脳の関係を知って効率的に痩せよう
人間の脳はとてもめんどくさがり屋で変化を嫌います。
しかし、その性質を逆手に取る事でダイエットに活かせるので、ぜひ今回紹介したことを頭にいれておいてくださいね。
本記事のまとめ
- 脳は快楽主義者の怠け者
- ポジティブな考えでいることが大事
- 痩せたい、体重を落とすはネガティブ
- セロトニンを増やそう
- 満腹を決めるのはカロリーよりも質量
- よく噛んでゆっくり噛むのがベスト
- 食後すぐに感じる空腹はニセモノなので注意
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