本記事は医師監修の下執筆されております。
グルテンフリーにダイエット効果はない?!それでも人気の理由
2020.10.30
グルテンフリーダイエットとは「グルテン」を避ける食事方法のことです。
日本でダイエットと聞くとどうしても「減量」という印象があるので、「グルテンフリーダイエットで痩せられる!」というイメージが先行しているように思われます。
しかしながら、グルテンフリーダイエットで痩せるという根拠は現状ありません。
なのになぜグルテンフリーダイエットは人気を集めているのでしょうか?今回はそのあたりのお話をしていきたいと思います。
目次
グルテンフリーがダイエットに役立つという医学的根拠はない
最初にお伝えしておくと、「グルテンフリーの食生活を実践すれば、ダイエットは成功する」という根拠はありません。
そもそもグルテンフリーダイエットとはセリアック病やグルテン不耐性の人を対象として広まった食事療法のことで、痩身効果が期待されているわけではないのです。
脳
この場合のダイエット(diet)は「痩せる」ではなく「食習慣」という意味
グルテンを多く含む小麦類を避けることは腸内環境が整いやすくなり、糖質も控える事にもなるので間接的に減量が成功するケースもあります。
そんなこともあり「グルテンフリーダイエットって痩せる!」という自己判断する人が現れたのだと思います。
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グルテンフリーダイエット、人気の理由はセレブによる発信?!
トレンドを作るのはいつの時代もインフルエンサーと呼ばれる影響力をもつ人々です。
グルテンフリーダイエットがここまで人気になったのも同じで、きっかけはセレブリティ達の発信だったようです。
有名どころだと、プロテニスプレイヤーのジョコビッチ選手やモデルのミランダ・カーさんが実践しているということで欧米を中心に注目を集めたようですね。
日本でもローラさんやディーンフジオカさんなど、数多くのモデルや芸能人の方々が食生活にグルテンフリーを取り入れているそうです。
すでに欧米では一大市場があり、日本でも徐々に市場を広げています。
グルテンフリーは高カロリー食品への依存を断ち切る
先ほどグルテンフリーダイエットでは痩せないと言いましたが、「グルテンフリーはまったくダイエットに関係がない」とも断言できません。
例えば小麦粉が使われているパンやうどんといった食品は、炭水化物が豊富です。
日本人にとって身近な存在であり、毎日のように食べている人も多いでしょう。
ただしこうした食習慣には、「グルテン依存」になる可能性があります。グルテンは消化器官で分解される途中、「ポリペクチド」という物質を生み出します。
ポリペクチドが体内で吸収されると、麻薬に似た中毒症状が起きます。
小麦中毒になると、そんなにお腹が減ってないのに「無性にパンが食べたい」「どうしてもラーメンが欲しい」と感じやすくなります。
パン愛、ラーメン愛が強すぎて食べすぎてしまう人はグルテンフリーダイエットを始めてもいいかもしれませんね
グルテンフリーで食べられるものと食べられないものは?
そもそもグルテンフリーは、「小麦フリー」とは違う考え方です。小麦フリーとは、あくまで小麦だけを取り除く食生活を意味します。そのため、ほかの食材に関しては比較的寛容な場合も少なくありません。
一方、グルテンフリーは麩質(ふしつ)をできる限り摂取しないでおこうとする考え方です。
小麦以外では、大麦、ライ麦、オーツ麦なども麩質を含んでいるので、ダイエット中は口にできません。小麦フリーと比べたとき、口にできる食材にはかなりの制限があります。
正直健康な人が本気でグルテンフリーダイエットをやろうとするとしんどすぎるので、小麦フリーくらいがちょうどいいと個人的には思います。
グルテンが含まれる食べ物
小麦、大麦、ライ麦、オーツ麦、卵、乳製品、落花生、えび、かに、蕎麦、牛肉、ナッツ、あわび、バナナ、キウイフルーツ、松茸、いくら、その他多数
これら全てを避けるのはなかなか大変だと思いますので、健康な人は「小麦を減らす」くらいにとどめておくくらいでいいんじゃないかなと思います。
あまりストイックにやりすぎると逆に栄養バランスが崩れるなんてこともあるので。
グルテンフリーにもっと興味がわいてきた!という方は以下の記事でグルテンフリー食品の選び方などを紹介しているのでそちらもご覧ください。
健康習慣のひとつとしてグルテンフリーを取り入れよう
グルテンフリーを実践しても、すぐにダイエット成功へとつながるわけではありません。
ただ、健康習慣の一環として取り入れたり、食事の栄養バランスを考える目安にしたりするのは効果的でしょう。
実際、揚げ物を小麦粉から米粉にすることで油分の摂取量が少なくて済むなどのメリットもあります。
グルテンフリーダイエットを始めるならまずは軽い気持ちで取り組むのがおすすめです。
本記事のまとめ
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